農林水産大臣認可 事業協同組合 JY 全国焼肉協会

トレーサビリティについて

トレーサビリティとは

食品の生産、加工、流通などのそれぞれの段階で原材料の仕入れ先や食品の製造元、販売先などの記録を取り、保管することによって、食品のたどってきたルートと情報の追跡・遡及ができることです。

これが確立できれば、問題が起きたときに原因を明らかにし、問題のある食品の追跡・回収がすみやかにできるようになります。また、消費者に食品が届くまでの情報を入手できるようになることで、消費者の信頼や安心の確保にもつながります。さらに、産地や生産者・事業者の責任が明らかにされ、これら関係者の意識の改革にもつながると期待されます。
 牛肉については、現在、国内のほぼすべての牛(約450万頭)に番号を印字した耳標が着けられ、産地からと畜場まで追跡できるようになりました。平成15年にはこの番号を小売店まで伝え、表示することなどを義務づける法律を制定します。

 また、米や野菜など牛肉以外のものについても、食品の種類毎にその食品特性や流通の実態に合った情報の記録・保管・伝達の方法の開発やITを活用したモデル的な取組を支援します。さらに、任意の制度として、農畜水産物の生産方法など食品の生産過程に関する情報を正確に伝えていることを第三者に認証してもらうJAS規格制度を創設し、その対象となる食品を増やしていきます。

 さらに、米政策改革大綱のもと、米については、農産物検査法に基づく検査情報を活用し、バーコードなどを利用して生産者名、産地、生産・流通の履歴などを容易に確認できる仕組みを統一的に整備することによって、米のトレーサビリティを着実に進めます。

農水省『食の安全・安心のための政策大綱』
(中間とりまとめ) より抜粋

トレーサビリティへの取り組み

牛肉トレーサビリティ
JY(全国焼肉協会)ではBSE問題や牛肉偽装事件などを教訓に、一般消費者の皆様に「安全な食の提供」を目指し様々の角度から取り組んでまいります。
2004年12月1日より国産牛肉トレーサビリティ法が施行されました。私共J.Y(全国焼肉協会)では、どの業界よりも先駆けてトレサ導入事業を推進し、協会作製の実践テキスト(全会員に配布)を使用して、全国各地で十数回に及ぶ研修会を実施し、トレサ対象となる各会員店舗では、消費者の皆様が安心して牛肉を召し上がっていただける環境が、より強固なものとなりました。 今後とも食の安全に真剣に取り組む全国焼肉協会加盟店舗を御支持賜りますようお願い申し上げます。>>詳細

もっと知りたい!「トレーサビリティ」

これにより牛肉の安全性を確保し流通段階の不正を防止出来ます。
農水省ではシステムの管理監督のために特別部署を設置し、実店舗での抜き取り調査を始め全国規模で表示対象店での指導を行っております。

(*注)
トレサ対象牛肉:特定牛肉とは国内で食用にと蓄された牛から得られた牛肉。
法令では以下の物は対象外です。

内臓(ハラミ、さがりなど) 頭部(頬肉、舌) 骨 脂 ミンチ 切り落とし
タレ漬け肉 合挽ミンチ 生ハンバーグ。

表示・検索について

国産牛肉トレーサビリティ実施店
表示対象店の店頭に掲示しております。
独立行政法人家畜改良センター
検索方法
家畜改良センターへアクセスしてください。http://www.nlbc.go.jp

「牛の個体識別情報検索サービス」をクリック

牛の個体識別情報検索サービス
検索
店舗で記録した10桁の個体識別番号を入力

表示内容
表示内容は出生の年月日、雌雄の別、母牛の個体識別番号、種別(品種)、飼養場所の履歴 です。

注意
和牛表示が出来るのは、黒毛和種 、褐毛和種 、日本短角種 、無角和種 、黒毛×褐毛 、和牛間交雑種 をかけ合わせたものを言います。

トレーサビリティの現状と今後の方向性

農林水産省・鈴木富男さん
農林水産省・鈴木富男さん(総合食料局消費生活課課長補佐)に聞く

●トレーサビリティ 3つのねらい
BSE問題や牛肉の虚偽表示をはじめ、食品をめぐる問題が多発しています。そうした状況下でトレーサビリティ(食品の履歴情報遡及)システムの確立が望まれています。
現状について教えてください。

鈴木> トレーサビリティは、基本的な考え方として「農業者や食品事業者の情報開示活動の推進」を目的として取り組んでいます。  狙いは3点あります。
 まず「食中毒などの食品事故が発生した場合、原因の究明あるいは問題となる食品の速やかな回収」といった危機管理面でのマネジメントツールとしての側面。
 2点目は、消費者の皆さんが外食中心の食生活にどんどん変わってきている。しかも食品流通が広域化してきている。そうしますと、食べ物を供給する側と食べる人との間が複雑になり距離も遠くなってしまっている。つまり、食品がどういうふうに作られてどういう供給ルートで来たのか分かりづらくなってきている。そういう「供給プロセスの透明性の確保」としてのツールの側面。
 3点目として、消費者の人たちは食べることによって「より健康にいい」とか「環境に優しい」といった「新しい価値のサービス」を求めるようになってきました。そういう消費者に対して「では、食品提供者は価値の提案活動ができているか」というと、加工食品に比べ生の生鮮肉や野菜などの一次産品の場合、これまでのところなかなかできていないのが現状です。そういう「付加価値をつける」ためのツールとしての役割。
 この3つの側面からトレーサビリティを推進したいと考えています。
 中でもとくに一次産品のトレーサビリティに大きく取り組もうということで、平成13年度からモデル事業を開始しているところです。

 全国農業協同組合連合会さんにご協力いただき、牛肉については北海道の宗谷岬肉牛牧場の牛肉を『高島屋』さんや生活協同組合の『大阪いずみ市民生協』さんといった所で「どういうふうに牛が飼育されて供給されているのか」という一連のプロセスが分かるような仕組みを作りまして、店頭などで情報開示を行っています。
 野菜と茶飲料についても行っていますが、牛肉についてはさらに今回BSEが発生したことからも重点的に力を入れ、平成14年の2月末から3月中旬にかけて全国各地でいろいろなデモンストレーションを行いました。
 これは小売店の店頭にタッチパネルのような端末機器を置き、消費者の方に実際に牛肉の包装フィルムに印字してあるロット番号を端末に入力していただき、即座に「どこの産地のどこの農家で飼育され、いつ生まれていつどこの屠畜場で屠畜された牛肉か」といった情報がいつでも公開できるというものです。
●トレーサビリティ海外の実態
海外のトレーサビリティの実態について教えてください。
鈴木> BSEの発生を受けてEU諸国がやはりトレーサビリティにいちばん熱心に取り組んでいます。
 2000年7月に「欧州委員会規則」が発出され、EU域内に流通する牛肉については、原則的に2002年1月から「牛の誕生国や牛の識別が可能となるロット番号等」が付されるようになっています。
 それに先駆けて、フランスでは1998年から、一頭ごとの牛に耳票を付けて個体管理を行う制度を設けています。この情報は生産者から小売店まで繋がっています。
 店頭に並ぶスライスされた肉は、必ずしも一頭の牛だけから供給された肉だけでなく、複数の牛がひとつのトレーの中に肉として入るケースもあるわけです。
 そのため、まず個体番号を屠畜場までトレースできるようにして、そこから先は枝肉・カッティング・スライス(パック詰め)の段階で、それぞれの事業者がロット番号を記録・保管しておき、それによっていざ何か問題が起きた際には各段階を遡れば、その肉がどの牛から供給されたものであるかが分かる仕組みになっています。
 お肉屋さんでは「今日の店頭の肉は、何々地方の誰々が作った牛のナンバーいくつといくつの肉です」ということが分かるように、店頭には「トレーサビリティが確保されています」ということがポップや包装フィルムなどに表示されています。
 ただ、これは非常に手間のかかる作業なんですね。
 食肉処理場やカットをする業者さん、スライスをする業者さんそれぞれに書類の保管義務を課すという形をとりますから、今の日本の複雑な流通事情の中で行うのは容易ではないだろうと思うわけです。
 ですから、いま我々が考えているのは「そういった複雑なプロセスを、ITを活用して効率的に情報を伝達する仕組みを作りつつ、いかにトレーサビリティを日本でも導入していくか」という方向で取り組んでいます。
飲食店ではどのような取り組みがされていますか?

鈴木> フランスでは、飲食業界と食肉卸業者との間で協定を結び、それに基づいてトレーサビリティ確保の表示をメニュー等で行ったり、あるいは「今日の牛肉は何々地方のどういう牛肉です」という表示をしてお客さまに理解してもらうという取り組みをしています。
●トレーサビリティ 日本における取り組み
日本のトレーサビリティ・システムも、今後はフランス式になるのでしょうか?

鈴木> トレーサビリティの義務づけについては、いろいろ議論があるところですが、基本的には事業者の自主性を尊重した進め方が望ましいと思っています。各食品の特性などによって、食中毒発生などの可能性が異なってきますし、安全性や品質に対する消費者の意識も異なってくるからです。
 ただ、牛肉については、我が国でもBSEが発生(平成13年)してしまったことによって、消費者も食肉を取り扱う事業者の方々も「ぜひともトレーサビリティが必要だ」というコンセンサスが徐々に得られつつありますから、国としては牛肉については義務的に導入していただく方向で、現在、必要な法制度の検討作業を進めています。
 また、それ以外の野菜やお米等についても、補助事業によって、生産者や食品事業者の自主的な取り組みを促すとともに、これら自主的な取り組みを第三者が検査・保証する仕組みとして、JAS法に基づく任意の仕組みについても検討を進めています。
 平成15年度以降、食品の品目ごとに順次認証できるように検討を急いでいます。
導入コストはどのように考えたらよいのでしょうか?

鈴木> 食品の安全性確保の水準をより高めることと、そのためのコストとを「いかにバランスさせるか」が非常に大事な問題です。
 最終的には、食品の価格に織り込まれる形で消費者にもこのコストを負担していただく必要がありますから、「トレーサビリティが確保された食品のメリットをいかに消費者に理解していただくか」が重要となってきます。
 したがって、私は、トレーサビリティの導入が、「安全」や「安心」の保証だけでなく、消費者に対する「新たな価値の提案活動」と位置づけられる必要があると考えています。「おいしさ」や「健康」、「潤い」、「伝統・文化・環境を大事にする」といったような消費者の潜在的な意識をいかに掘り起こすか、消費者の心をくすぐるかといった観点が、合わせて検討される必要があると思うのです。
 デフレ経済が進む中で、こうした取り組みこそが重要ではないでしょうか。
それに向けた具体的なアイデアとかは?

鈴木> フランスでは、「ラベル・ルージュ」という国家の品質保証制度があります。特定の望ましい栽培方法や飼育方法で生産された農畜産物を第三者機関が認証し、ラベルにより国家認証を行うという仕組みです。
 実際に『カルフール』という大型店に行ってみたのですが、食肉売場のけっこうなスペースを使ってラベルの付された食肉が販売されていました。通訳の方に尋ねたところ、毎日ではないが子どもの誕生日やお客を招くような時は、必ずラベルの付いた物を買うようにしているというお話でした。
 ほかにも生産地を保証する「AOC(原産地証明ラベル)」とか、いくつかのラベル制度があり、安全性や品質だけでなく、地方の伝統的なチーズとか、消費者に対して多様な価値提案が行われていました。
 価格や品質だけでない多様な価値観を消費者に理解していただくこと。これは焼肉店さんや全国焼肉協会の皆さんの事業活動の中でも、実践していただくべき重要な側面ではないでしょうか。
 このような多様な価値情報を一次生産段階で発信していくことが、トレーサビリティを通じて私たちが行うべき役割であると思っています。

ありがとうございました。